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HOME > ブログ > 院長ブログ > あらやしき歯科医院開院までの道のり
ブログ
あらやしき歯科医院開院までの道のり
私やあらやしき歯科医院について少しでも皆様に知っていただき、近しい存在になりたいと思い、大学卒業後からあらやしき歯科医院を開院するに至るまでの経緯を簡単にまとめてみました。これを機にさらなる努力を重ねてまいります。今後ともご支援とご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
大学卒業後の進路を考えたとき、私は「長持ちする予後の良い歯科治療を行うためには、歯の土台となる歯周組織(歯肉や骨)をしっかりさせる必要がある」という結論を出しました。そこで、母校である明海大学歯学部の歯周病学講座に所属し、歯周病治療について深く学ぼうと決めました。
明海大学歯周病学講座(現 口腔生物再生医工学講座 歯周病学分野)では、歯科診療とともに論文の読み書きの仕方や資料のまとめ方など、生涯学習していくための姿勢や歯科医師としての基礎を学びました。
大学病院の歯周病科には、近隣の歯科医院からの紹介で重度歯周炎の患者さんがたくさん来院されます。そんな歯周病科で一年を過ごし、実践的に歯肉の炎症のコントロールについて理解が深まってきた頃、毎日たくさんのレントゲン写真を診て、症例検討会の資料を作成する日々を送る中で気づいたことがありました。
それは、“極端に骨が吸収してしまっている歯とほとんど骨が吸収していない歯が混在する”さらには、“過去に治療した経験のある歯ばかりが極端な骨の吸収を起こして歯周病の状態が悪くなっている、反面、治療経験のない歯の周囲の骨はほとんど悪くなっていない”ということでした。治療したからこそ、歯にかかる力のバランスがおかしくなり、極端に歯周病が進行してしまっている。そんな歯がたくさんある。つまり、治療行為によって異常な咬み合わせにしてしまった歯科医師によって病気が生み出され、進行してしまっているということです。“同じ歯ばかり再治療の繰り返しで、加速度的に病気が進行している・他の治療していない歯に比べて明らかに歯の寿命が短くなっている”。そのことに気付いた時は本当にショックで、自分は、目先の症状の改善はできているし、患者さんにも良くなったと言ってもらっている。しかし「長期的に見たら、他の歯科医師と同じように壊してしまっているのではないか?」と思い、急に治療するのが怖くてたまらなくなりました。正しい咬合(かみ合わせ)がどういうものなのかが全くわからなかったのです・・・。
“恐ろしい気づき”があった後、咬み合わせについての理解を深めるために様々な成書や文献を読み、様々な大学の先生や講習会の先生に教えていただきました。しかし、どの話も「ピンとこない・抽象的であいまいな回答しか得られていない」と感じ、実践的に「こうすれば良いんだ!」という確信が持てませんでした。偉い先生、有名な先生方でも納得の答えを示せないなら「誰もがかみ合わせを理解しないまま治療をしているのか?・自分も自分なりになんとなくいい感じを目指すしかないのか?・それがはたして科学的なのか?・患者さんと共に自分自身をも満足させられる治療ができる日はいつか来るのだろうか?」などの不安に駆られ、学ぼうとすればするほど悩みが深刻になる日々が続きました。
そんなある日、大学病院の研修で、当時日本歯科大学高齢者歯科学講座教授だった稲葉 繁先生の講義を受ける機会がありました。その当時、私は、稲葉先生の事や日本のコーヌスの歴史的な負の部分について、なにも知りませんでした。
ドイツ留学でドイツの治療法を学びチュービンゲン大学で教鞭を執った稲葉先生は、本場の正しいコーヌステレスコープを日本に伝えている先生です。
講義内容は、ドイツと日本の保険制度の違いから始まり、コーヌスの話というよりはテレスコープシステムの話。そして咬合の話になりました。内容はどれも衝撃的で、特に、悩んでいた咬合(かみ合わせ)に関しては、“真っ暗な闇の中で遠くに小さな光が見えたような感覚”になりました。
『まずは、保険診療なのか自費診療かにとらわれることなく、その人にとって最善の医療は何なのかを常に考えなさい』さらには『常に最善の医療を提供できるように勉強しなさい』と教わりました。
『咬み合わせこそが“歯科医師が診るべきもの・歯科医師だけにわかるもの”なのに、世の中のほとんどの歯科医師が咬合学を“難しそうだ・わかりにくい”という理由で避けてしまっている。多くの歯医者は破壊者になっている』という講義を聴いて、あの時自分が感じた不安や恐怖を端的に言い表してくださったことにとても驚き「稲葉先生の元で真剣に学びたい」と強く思いました。あれから12年以上経ちますが、今でも昨日のことのように思い返します。それから・・・
感動の講義を受けてからすぐに、稲葉教授のスタディーグループIPSG(Interdisciplinary Practical Study Group)で研鑽を積む日々が始まりました。咬み合わせが歯科医療の基本で、歯周病だけでなく顎関節症や補綴の予後を左右することを理解しました。わかりやすく咬合を学び(実践できるようになるまでにはかなりの訓練が必要でしたが)自信を持って歯周病治療、顎関節症の治療やテレスコープシステムを行えるようになりました。
その後、一般の歯科医院でも経験を積もうと思って大学病院を辞めました。しかし、ほとんどの歯科医院が、質の評価のない保険診療の中で短時間に量をこなして最大限に売り上げを求めるスタイルです。場当たり的な治療に終始し、ひたすら削って詰めて再治療を繰り返しながら徐々に歯を失っていく、という状況でした。自分が目指す“十分な診査・診断をもとに最善の治療計画を立てるためにしっかりと患者さんと話し合う診療”は、皆無でした。IPSGで学び大学病院で実践していた診療と町の歯医者さんの治療が、あまりにもかけ離れていて、正直に言うと、そのあまりのギャップに悔し涙を流したこともあります。
いくつかの歯科医院で勤務医を経験した後、いとこが院長を務める歯科医院でお世話になりました。そこでは、ある程度自由にさせてもらい、開業に向けてよい経験をさせて頂きました。院長スタッフや私の話に耳を傾けてくれた患者さん皆様にとても感謝しています(遠方にもかかわらず、引き続き来院して頂いている皆様のお顔を拝見するたびにとても幸せな気持ちになります。いつもありがとうございます)。しかしというかやはり、
という思いが強くなって、あらやしき歯科医院を開院しました。
あらやしき歯科医院は、安心・安全で衛生的な環境を作るための設備、再現性の高い良い仕事を安定的に行うための道具や(病院らしくない)安心して落ち着ける家庭的な雰囲気の内装などなど。私が歯科医師になってから12年間にわたって勉強し経験してきた知識をもとに『自分だったらこんな歯科医院に通いたい!』という思いを実現しました。
かみ合わせ治療や予防補綴によって『大きな歯科治療は人生で一度きり』を目指し、その後、歯科衛生士の活躍によって『生涯にわたって歯と口腔から全身の健康を守っていく』ことを実践する歯科医院として歩んでいきたいと思います。日々是研鑽。一所懸命に努めてまいります。何卒よろしくお願いいたします。
1. 大学病院の医局員時代(知らぬが仏か?)
大学卒業後の進路を考えたとき、私は「長持ちする予後の良い歯科治療を行うためには、歯の土台となる歯周組織(歯肉や骨)をしっかりさせる必要がある」という結論を出しました。そこで、母校である明海大学歯学部の歯周病学講座に所属し、歯周病治療について深く学ぼうと決めました。
明海大学歯周病学講座(現 口腔生物再生医工学講座 歯周病学分野)では、歯科診療とともに論文の読み書きの仕方や資料のまとめ方など、生涯学習していくための姿勢や歯科医師としての基礎を学びました。
大学病院の歯周病科には、近隣の歯科医院からの紹介で重度歯周炎の患者さんがたくさん来院されます。そんな歯周病科で一年を過ごし、実践的に歯肉の炎症のコントロールについて理解が深まってきた頃、毎日たくさんのレントゲン写真を診て、症例検討会の資料を作成する日々を送る中で気づいたことがありました。
それは、“極端に骨が吸収してしまっている歯とほとんど骨が吸収していない歯が混在する”さらには、“過去に治療した経験のある歯ばかりが極端な骨の吸収を起こして歯周病の状態が悪くなっている、反面、治療経験のない歯の周囲の骨はほとんど悪くなっていない”ということでした。治療したからこそ、歯にかかる力のバランスがおかしくなり、極端に歯周病が進行してしまっている。そんな歯がたくさんある。つまり、治療行為によって異常な咬み合わせにしてしまった歯科医師によって病気が生み出され、進行してしまっているということです。“同じ歯ばかり再治療の繰り返しで、加速度的に病気が進行している・他の治療していない歯に比べて明らかに歯の寿命が短くなっている”。そのことに気付いた時は本当にショックで、自分は、目先の症状の改善はできているし、患者さんにも良くなったと言ってもらっている。しかし「長期的に見たら、他の歯科医師と同じように壊してしまっているのではないか?」と思い、急に治療するのが怖くてたまらなくなりました。正しい咬合(かみ合わせ)がどういうものなのかが全くわからなかったのです・・・。
2. 真の歯科医師人生の始まり(稲葉 繁先生との出会い)
“恐ろしい気づき”があった後、咬み合わせについての理解を深めるために様々な成書や文献を読み、様々な大学の先生や講習会の先生に教えていただきました。しかし、どの話も「ピンとこない・抽象的であいまいな回答しか得られていない」と感じ、実践的に「こうすれば良いんだ!」という確信が持てませんでした。偉い先生、有名な先生方でも納得の答えを示せないなら「誰もがかみ合わせを理解しないまま治療をしているのか?・自分も自分なりになんとなくいい感じを目指すしかないのか?・それがはたして科学的なのか?・患者さんと共に自分自身をも満足させられる治療ができる日はいつか来るのだろうか?」などの不安に駆られ、学ぼうとすればするほど悩みが深刻になる日々が続きました。
そんなある日、大学病院の研修で、当時日本歯科大学高齢者歯科学講座教授だった稲葉 繁先生の講義を受ける機会がありました。その当時、私は、稲葉先生の事や日本のコーヌスの歴史的な負の部分について、なにも知りませんでした。
ドイツ留学でドイツの治療法を学びチュービンゲン大学で教鞭を執った稲葉先生は、本場の正しいコーヌステレスコープを日本に伝えている先生です。
講義内容は、ドイツと日本の保険制度の違いから始まり、コーヌスの話というよりはテレスコープシステムの話。そして咬合の話になりました。内容はどれも衝撃的で、特に、悩んでいた咬合(かみ合わせ)に関しては、“真っ暗な闇の中で遠くに小さな光が見えたような感覚”になりました。
『まずは、保険診療なのか自費診療かにとらわれることなく、その人にとって最善の医療は何なのかを常に考えなさい』さらには『常に最善の医療を提供できるように勉強しなさい』と教わりました。
『咬み合わせこそが“歯科医師が診るべきもの・歯科医師だけにわかるもの”なのに、世の中のほとんどの歯科医師が咬合学を“難しそうだ・わかりにくい”という理由で避けてしまっている。多くの歯医者は破壊者になっている』という講義を聴いて、あの時自分が感じた不安や恐怖を端的に言い表してくださったことにとても驚き「稲葉先生の元で真剣に学びたい」と強く思いました。あれから12年以上経ちますが、今でも昨日のことのように思い返します。それから・・・
3. 確信を持って新しいステージへ(あらやしき歯科医院の決意)
感動の講義を受けてからすぐに、稲葉教授のスタディーグループIPSG(Interdisciplinary Practical Study Group)で研鑽を積む日々が始まりました。咬み合わせが歯科医療の基本で、歯周病だけでなく顎関節症や補綴の予後を左右することを理解しました。わかりやすく咬合を学び(実践できるようになるまでにはかなりの訓練が必要でしたが)自信を持って歯周病治療、顎関節症の治療やテレスコープシステムを行えるようになりました。
その後、一般の歯科医院でも経験を積もうと思って大学病院を辞めました。しかし、ほとんどの歯科医院が、質の評価のない保険診療の中で短時間に量をこなして最大限に売り上げを求めるスタイルです。場当たり的な治療に終始し、ひたすら削って詰めて再治療を繰り返しながら徐々に歯を失っていく、という状況でした。自分が目指す“十分な診査・診断をもとに最善の治療計画を立てるためにしっかりと患者さんと話し合う診療”は、皆無でした。IPSGで学び大学病院で実践していた診療と町の歯医者さんの治療が、あまりにもかけ離れていて、正直に言うと、そのあまりのギャップに悔し涙を流したこともあります。
いくつかの歯科医院で勤務医を経験した後、いとこが院長を務める歯科医院でお世話になりました。そこでは、ある程度自由にさせてもらい、開業に向けてよい経験をさせて頂きました。院長スタッフや私の話に耳を傾けてくれた患者さん皆様にとても感謝しています(遠方にもかかわらず、引き続き来院して頂いている皆様のお顔を拝見するたびにとても幸せな気持ちになります。いつもありがとうございます)。しかしというかやはり、
- 地元で社会に貢献したい
- この世を去る間際まで、大好きな美味しいものを何でも食べられる幸せな人生を広めたい
- 環境や設備などを含めて、本当に自分の目指す歯科医療を実現するには、自分の医院を築く必要がある
という思いが強くなって、あらやしき歯科医院を開院しました。
あらやしき歯科医院は、安心・安全で衛生的な環境を作るための設備、再現性の高い良い仕事を安定的に行うための道具や(病院らしくない)安心して落ち着ける家庭的な雰囲気の内装などなど。私が歯科医師になってから12年間にわたって勉強し経験してきた知識をもとに『自分だったらこんな歯科医院に通いたい!』という思いを実現しました。
かみ合わせ治療や予防補綴によって『大きな歯科治療は人生で一度きり』を目指し、その後、歯科衛生士の活躍によって『生涯にわたって歯と口腔から全身の健康を守っていく』ことを実践する歯科医院として歩んでいきたいと思います。日々是研鑽。一所懸命に努めてまいります。何卒よろしくお願いいたします。
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2015年4月 3日 10:00
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ドイツ式入れ歯に関する出版のお知らせ
8月21日に株式会社みらいパブリッシングより本を出版することになりました!
タイトルは『入れ歯の悩みが一生消える-ドイツ式テレスコープシステム-』です。
本を出版するというのは非常に大変な作業ですね。
自分の経験からドイツ式入れ歯を言語化し、患者さんとの実体験を足し、試行錯誤しながら文章にしていきます。なので、構想から約2年、実際に執筆を始めてから1年半というかなりの時間がかかってしまいました。
とにかく文章を書くことに慣れていないため、診療の合間や仕事が終わってからの時間に調べ物をしたり執筆したりするのはとても大変でした。
今年は新型コロナの緊急事態宣言によって、学会発表が無くなり、講師を務める予定だったセミナーが延期になりました。そのおかげで、学会発表やセミナーの原稿を作る時間が無くなり、この本に専念することができました。今回の騒動がなければ、まだまだ執筆を終えられていなかったかもしれません。
内容は -ドイツ式テレスコープシステム- というと、なんだか難しく、とっつきにくいように感じるかもしれませんが、日ごろから患者さんに説明しているような内容を中心に、さらには治療の実例を交えて、歯の悩みやお口のトラブルの解消につながることを願って、なるべくわかりやすく書きました。
読んでみたいと思われたら、ぜひ以下の画像をクリックしてAmazonでお買い求めください。そして感想をお寄せいただけましたらうれしいです。
もっと本の内容を知りたい、あるいは、プレゼントに興味あると思われた方は、こちらからお願いします。(入れ歯の悩みが一生消える〜ドイツ式テレスコープシステム〜/ヨミトク)
公式のフェイスブックでも情報を発信しています。
よろしくお願いします。
2020年8月12日 21:11
義歯を入れた後は!ドイツ式入れ歯テレスコープ義歯を使って変わったこと_藤沢・横浜・鎌倉・辻堂・茅ケ崎の高機能ドイツ式義歯専門医院
数年前にドイツ式入れ歯のリーゲルテレスコープ義歯を作製しました。
リーゲルテレスコープ義歯による治療が終わってからは、ずっと、定期的にメンテナンスで通われています。
先日のメンテナンスの時も
「咬み合わせを治してもらって、良く噛んで食べるようになりました。
以前はカレーを飲むように食べていましたが、今はしっかり噛んで食べています。
以前は胃薬を常に飲んでいましたが、いつの間にか全然飲まなくなりました。
しっかり噛むようになったからだと思います。
意識してないところでも、良くなっているみたいです。」
というお話をしてくれました。
しっかりと噛む。咀嚼するということは、胃腸の消化吸収に大きく影響します。
食べ物を咀嚼するという行為は、食べ物を細かく砕いてすり潰し、
唾液に含まれる消化酵素としっかり混ぜ合わせ、
消化機能の最初の重要な役割を行っています。
しっかりと噛めるって大事ですよね。
@arayashiki_dental_clinic
0466-51-3622
#あらやしき歯科医院
#入れ歯
#テレスコープ義歯
#ドイツ式入れ歯
#歯医者
#リーゲルテレスコープ義歯
#telescopicdenture
2020年7月10日 15:40
少数の歯を守って目立たないドイツ式入れ歯の種類は?_藤沢・横浜・鎌倉・辻堂・茅ケ崎の高機能ドイツ式義歯専門医院
同じ方の口元です。
従来の保険の入れ歯であっても、歯列に乱れがあるままですが、かみ合わせの調整を行うとだいぶ噛みやすくなります。
クラスプ義歯のデメリットはお伝えしましたが、かみ合わせを調整したことで、
その状態に満足されて、一旦、来院されなくなってしまいました。。。
それから2年後…。
金具のかかっていた歯がグラグラになり、痛くて辛い、と再来院されました。
「やっぱり金具のかかってる歯がダメになっちゃったよ…。」
これ以上歯を失うことのないように治療計画を立てていた、レジリエンツテレスコープ義歯を作製することになりました。
レジリエンツテレスコープ義歯にすることで、反対咬合も改善できて美しい口元になり、
自分の歯を守って痛んでいた歯の痛みやグラつきも無くなり、しっかりと噛めるようになります。
@arayashiki_dental_clinic
0466-51-3622
#あらやしき歯科医院 #入れ歯 #テレスコープ義歯 #ドイツ式入れ歯 #denture #歯医者 #レジリエンツテレスコープ義歯 #上下同時印象法義歯
2020年4月25日 09:46
日本総合口腔医療学会・第18回学術セミナーで根管治療について講義をしました
人間と動物の歯科治療を比べられるユニークな学会である日本総合口腔医療学会。
2019年7月7日のセミナーは【動物歯科の臨床】シリーズ、
獣医師・獣看護師に向けての歯内療法(歯の根っこの中の管の治療)のセミナーでした。
ペットの歯周病も人間と同様に深刻で、治療のニーズが多いにもかかわらず、
現在の大学獣医科のカリキュラムには口腔・お口についての教育はありません。
前半は、私、嶋倉が
歯科医師が日常的に行っている【人間の歯内治療の基本】を考え方から、なるべく、感覚的なところまで、説明しました。
目では直接、見ることのできない場所の治療だからこそ、コンセプトを持って、イメージしながら、実際には、指先の感覚が大切になってきます。
後半は、とだ動物病院の戸田功先生が
動物病院で行われている実際の症例を中心に、丁寧に解説しました。
イヌもネコも歯を折ってしまうことがありますが、
イヌの場合、噛むことで、歯が折れてしまうことがあります。それも結構な割合です。
それも、人間がイメージする硬いものはもちろんですが、そこまで硬くないものでも、折れてしまいやすい歯があります。
それが、烈肉歯と呼ばれる、イヌの奥歯の中で一番大きい奥歯です。
人間の場合、歯が折れて、歯の中の神経がむき出しになってしまったら、、、
とんでもない激痛で、考えただけでも恐ろしいですが、耐えられないと思います。
ところがイヌは、幸か不幸か、痛みに強いためにあんまり痛がらないのです。そのままご飯を食べて、生活し続けてしまいます。
(ネコは顔をやたらと気にする仕草やご飯を食べないことで教えてくれるみたいです)
だから、気づかないままで時が流れてしまうようです。
また、残念なことに、獣医師でも、痛がらないから様子を見ましょう。という事になってしまうことが多いようです。
しかし、痛くないからと言って、放置していいはずがありません。
折れた歯から入ったバイ菌が、根っこの中を通って、歯根の先まで回っていきます。
さらにバイ菌が進行すると、膿の袋で顔が腫れあがり、頬に穴が開いて膿が垂れてきます。
飼い主さんは、ようやく気が付いて動物病院に行きますが、まさか、歯が折れていたなんて、、、(驚)
抜歯して、歯も多くの骨も失ってしまいます。
日ごろから
・飼い主さんに、硬いものを与えないように注意喚起してください。折れたり、歯が極端に擦り減ったり、歯髄が出てきてしまいます。
・診察の時は、ちょっと、歯の形が変わっているかも?と、口の中もよく見てあげてください。
・歯内治療を覚えたら、抜歯しないで済む、助けられる歯がたくさんあります。
大型犬の根っこの治療を行うには、人間用の器具ではできません。
今のところアメリカから手に入れるしかないそうです。
動物の歯科治療も当たり前になって、専用の治療器具が手に入りやすくなるといいですね。
根拠のある歯科治療が行えて
ペットの健康寿命を延ばして、ペットと飼い主さんの幸せを守っていけるように
歯科医師もお手伝いできたら幸いです。
貴重なお時間をありがとうございました。
2019年7月10日 10:13
生まれ変わったように噛める!_ドイツ式入れ歯専門医院・神奈川・湘南のあらやしき歯科医院
「右側で噛むことは、あきらめていました。これは生まれ変わったってことですね!」
入れ歯と自分の歯が、かんぬき(閂)でガッチリと連結されます。
義歯側のレバーにより歯にカギをロックするから、堅牢で動かない。安定性抜群だから食事がおいしくなります。
リーゲルテレスコープ義歯だからこそ、小さい範囲の入れ歯にもかかわらず、頑丈でしっかり噛むことができます。
もちろん、カギを開けないと外れないので、
入れ歯が浮いて喋れない。とか、入れ歯が外れて恥ずかしい。なんてことにはなりません。
「生まれ変わったってことですね!」と、驚くほど喜んでいただいています。
生まれ変わったような感覚になる入れ歯!リーゲルテレスコープ義歯を検討してみませんか?
入れ歯無料相談 ご予約受付中です。
あらやしき歯科医院
2019年6月18日 21:23