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あらやしき歯科医院開院までの道のり
私やあらやしき歯科医院について少しでも皆様に知っていただき、近しい存在になりたいと思い、大学卒業後からあらやしき歯科医院を開院するに至るまでの経緯を簡単にまとめてみました。これを機にさらなる努力を重ねてまいります。今後ともご支援とご愛顧のほどよろしくお願いいたします。
大学卒業後の進路を考えたとき、私は「長持ちする予後の良い歯科治療を行うためには、歯の土台となる歯周組織(歯肉や骨)をしっかりさせる必要がある」という結論を出しました。そこで、母校である明海大学歯学部の歯周病学講座に所属し、歯周病治療について深く学ぼうと決めました。
明海大学歯周病学講座(現 口腔生物再生医工学講座 歯周病学分野)では、歯科診療とともに論文の読み書きの仕方や資料のまとめ方など、生涯学習していくための姿勢や歯科医師としての基礎を学びました。
大学病院の歯周病科には、近隣の歯科医院からの紹介で重度歯周炎の患者さんがたくさん来院されます。そんな歯周病科で一年を過ごし、実践的に歯肉の炎症のコントロールについて理解が深まってきた頃、毎日たくさんのレントゲン写真を診て、症例検討会の資料を作成する日々を送る中で気づいたことがありました。
それは、“極端に骨が吸収してしまっている歯とほとんど骨が吸収していない歯が混在する”さらには、“過去に治療した経験のある歯ばかりが極端な骨の吸収を起こして歯周病の状態が悪くなっている、反面、治療経験のない歯の周囲の骨はほとんど悪くなっていない”ということでした。治療したからこそ、歯にかかる力のバランスがおかしくなり、極端に歯周病が進行してしまっている。そんな歯がたくさんある。つまり、治療行為によって異常な咬み合わせにしてしまった歯科医師によって病気が生み出され、進行してしまっているということです。“同じ歯ばかり再治療の繰り返しで、加速度的に病気が進行している・他の治療していない歯に比べて明らかに歯の寿命が短くなっている”。そのことに気付いた時は本当にショックで、自分は、目先の症状の改善はできているし、患者さんにも良くなったと言ってもらっている。しかし「長期的に見たら、他の歯科医師と同じように壊してしまっているのではないか?」と思い、急に治療するのが怖くてたまらなくなりました。正しい咬合(かみ合わせ)がどういうものなのかが全くわからなかったのです・・・。
“恐ろしい気づき”があった後、咬み合わせについての理解を深めるために様々な成書や文献を読み、様々な大学の先生や講習会の先生に教えていただきました。しかし、どの話も「ピンとこない・抽象的であいまいな回答しか得られていない」と感じ、実践的に「こうすれば良いんだ!」という確信が持てませんでした。偉い先生、有名な先生方でも納得の答えを示せないなら「誰もがかみ合わせを理解しないまま治療をしているのか?・自分も自分なりになんとなくいい感じを目指すしかないのか?・それがはたして科学的なのか?・患者さんと共に自分自身をも満足させられる治療ができる日はいつか来るのだろうか?」などの不安に駆られ、学ぼうとすればするほど悩みが深刻になる日々が続きました。
そんなある日、大学病院の研修で、当時日本歯科大学高齢者歯科学講座教授だった稲葉 繁先生の講義を受ける機会がありました。その当時、私は、稲葉先生の事や日本のコーヌスの歴史的な負の部分について、なにも知りませんでした。
ドイツ留学でドイツの治療法を学びチュービンゲン大学で教鞭を執った稲葉先生は、本場の正しいコーヌステレスコープを日本に伝えている先生です。
講義内容は、ドイツと日本の保険制度の違いから始まり、コーヌスの話というよりはテレスコープシステムの話。そして咬合の話になりました。内容はどれも衝撃的で、特に、悩んでいた咬合(かみ合わせ)に関しては、“真っ暗な闇の中で遠くに小さな光が見えたような感覚”になりました。
『まずは、保険診療なのか自費診療かにとらわれることなく、その人にとって最善の医療は何なのかを常に考えなさい』さらには『常に最善の医療を提供できるように勉強しなさい』と教わりました。
『咬み合わせこそが“歯科医師が診るべきもの・歯科医師だけにわかるもの”なのに、世の中のほとんどの歯科医師が咬合学を“難しそうだ・わかりにくい”という理由で避けてしまっている。多くの歯医者は破壊者になっている』という講義を聴いて、あの時自分が感じた不安や恐怖を端的に言い表してくださったことにとても驚き「稲葉先生の元で真剣に学びたい」と強く思いました。あれから12年以上経ちますが、今でも昨日のことのように思い返します。それから・・・
感動の講義を受けてからすぐに、稲葉教授のスタディーグループIPSG(Interdisciplinary Practical Study Group)で研鑽を積む日々が始まりました。咬み合わせが歯科医療の基本で、歯周病だけでなく顎関節症や補綴の予後を左右することを理解しました。わかりやすく咬合を学び(実践できるようになるまでにはかなりの訓練が必要でしたが)自信を持って歯周病治療、顎関節症の治療やテレスコープシステムを行えるようになりました。
その後、一般の歯科医院でも経験を積もうと思って大学病院を辞めました。しかし、ほとんどの歯科医院が、質の評価のない保険診療の中で短時間に量をこなして最大限に売り上げを求めるスタイルです。場当たり的な治療に終始し、ひたすら削って詰めて再治療を繰り返しながら徐々に歯を失っていく、という状況でした。自分が目指す“十分な診査・診断をもとに最善の治療計画を立てるためにしっかりと患者さんと話し合う診療”は、皆無でした。IPSGで学び大学病院で実践していた診療と町の歯医者さんの治療が、あまりにもかけ離れていて、正直に言うと、そのあまりのギャップに悔し涙を流したこともあります。
いくつかの歯科医院で勤務医を経験した後、いとこが院長を務める歯科医院でお世話になりました。そこでは、ある程度自由にさせてもらい、開業に向けてよい経験をさせて頂きました。院長スタッフや私の話に耳を傾けてくれた患者さん皆様にとても感謝しています(遠方にもかかわらず、引き続き来院して頂いている皆様のお顔を拝見するたびにとても幸せな気持ちになります。いつもありがとうございます)。しかしというかやはり、
という思いが強くなって、あらやしき歯科医院を開院しました。
あらやしき歯科医院は、安心・安全で衛生的な環境を作るための設備、再現性の高い良い仕事を安定的に行うための道具や(病院らしくない)安心して落ち着ける家庭的な雰囲気の内装などなど。私が歯科医師になってから12年間にわたって勉強し経験してきた知識をもとに『自分だったらこんな歯科医院に通いたい!』という思いを実現しました。
かみ合わせ治療や予防補綴によって『大きな歯科治療は人生で一度きり』を目指し、その後、歯科衛生士の活躍によって『生涯にわたって歯と口腔から全身の健康を守っていく』ことを実践する歯科医院として歩んでいきたいと思います。日々是研鑽。一所懸命に努めてまいります。何卒よろしくお願いいたします。
1. 大学病院の医局員時代(知らぬが仏か?)
大学卒業後の進路を考えたとき、私は「長持ちする予後の良い歯科治療を行うためには、歯の土台となる歯周組織(歯肉や骨)をしっかりさせる必要がある」という結論を出しました。そこで、母校である明海大学歯学部の歯周病学講座に所属し、歯周病治療について深く学ぼうと決めました。
明海大学歯周病学講座(現 口腔生物再生医工学講座 歯周病学分野)では、歯科診療とともに論文の読み書きの仕方や資料のまとめ方など、生涯学習していくための姿勢や歯科医師としての基礎を学びました。
大学病院の歯周病科には、近隣の歯科医院からの紹介で重度歯周炎の患者さんがたくさん来院されます。そんな歯周病科で一年を過ごし、実践的に歯肉の炎症のコントロールについて理解が深まってきた頃、毎日たくさんのレントゲン写真を診て、症例検討会の資料を作成する日々を送る中で気づいたことがありました。
それは、“極端に骨が吸収してしまっている歯とほとんど骨が吸収していない歯が混在する”さらには、“過去に治療した経験のある歯ばかりが極端な骨の吸収を起こして歯周病の状態が悪くなっている、反面、治療経験のない歯の周囲の骨はほとんど悪くなっていない”ということでした。治療したからこそ、歯にかかる力のバランスがおかしくなり、極端に歯周病が進行してしまっている。そんな歯がたくさんある。つまり、治療行為によって異常な咬み合わせにしてしまった歯科医師によって病気が生み出され、進行してしまっているということです。“同じ歯ばかり再治療の繰り返しで、加速度的に病気が進行している・他の治療していない歯に比べて明らかに歯の寿命が短くなっている”。そのことに気付いた時は本当にショックで、自分は、目先の症状の改善はできているし、患者さんにも良くなったと言ってもらっている。しかし「長期的に見たら、他の歯科医師と同じように壊してしまっているのではないか?」と思い、急に治療するのが怖くてたまらなくなりました。正しい咬合(かみ合わせ)がどういうものなのかが全くわからなかったのです・・・。
2. 真の歯科医師人生の始まり(稲葉 繁先生との出会い)
“恐ろしい気づき”があった後、咬み合わせについての理解を深めるために様々な成書や文献を読み、様々な大学の先生や講習会の先生に教えていただきました。しかし、どの話も「ピンとこない・抽象的であいまいな回答しか得られていない」と感じ、実践的に「こうすれば良いんだ!」という確信が持てませんでした。偉い先生、有名な先生方でも納得の答えを示せないなら「誰もがかみ合わせを理解しないまま治療をしているのか?・自分も自分なりになんとなくいい感じを目指すしかないのか?・それがはたして科学的なのか?・患者さんと共に自分自身をも満足させられる治療ができる日はいつか来るのだろうか?」などの不安に駆られ、学ぼうとすればするほど悩みが深刻になる日々が続きました。
そんなある日、大学病院の研修で、当時日本歯科大学高齢者歯科学講座教授だった稲葉 繁先生の講義を受ける機会がありました。その当時、私は、稲葉先生の事や日本のコーヌスの歴史的な負の部分について、なにも知りませんでした。
ドイツ留学でドイツの治療法を学びチュービンゲン大学で教鞭を執った稲葉先生は、本場の正しいコーヌステレスコープを日本に伝えている先生です。
講義内容は、ドイツと日本の保険制度の違いから始まり、コーヌスの話というよりはテレスコープシステムの話。そして咬合の話になりました。内容はどれも衝撃的で、特に、悩んでいた咬合(かみ合わせ)に関しては、“真っ暗な闇の中で遠くに小さな光が見えたような感覚”になりました。
『まずは、保険診療なのか自費診療かにとらわれることなく、その人にとって最善の医療は何なのかを常に考えなさい』さらには『常に最善の医療を提供できるように勉強しなさい』と教わりました。
『咬み合わせこそが“歯科医師が診るべきもの・歯科医師だけにわかるもの”なのに、世の中のほとんどの歯科医師が咬合学を“難しそうだ・わかりにくい”という理由で避けてしまっている。多くの歯医者は破壊者になっている』という講義を聴いて、あの時自分が感じた不安や恐怖を端的に言い表してくださったことにとても驚き「稲葉先生の元で真剣に学びたい」と強く思いました。あれから12年以上経ちますが、今でも昨日のことのように思い返します。それから・・・
3. 確信を持って新しいステージへ(あらやしき歯科医院の決意)
感動の講義を受けてからすぐに、稲葉教授のスタディーグループIPSG(Interdisciplinary Practical Study Group)で研鑽を積む日々が始まりました。咬み合わせが歯科医療の基本で、歯周病だけでなく顎関節症や補綴の予後を左右することを理解しました。わかりやすく咬合を学び(実践できるようになるまでにはかなりの訓練が必要でしたが)自信を持って歯周病治療、顎関節症の治療やテレスコープシステムを行えるようになりました。
その後、一般の歯科医院でも経験を積もうと思って大学病院を辞めました。しかし、ほとんどの歯科医院が、質の評価のない保険診療の中で短時間に量をこなして最大限に売り上げを求めるスタイルです。場当たり的な治療に終始し、ひたすら削って詰めて再治療を繰り返しながら徐々に歯を失っていく、という状況でした。自分が目指す“十分な診査・診断をもとに最善の治療計画を立てるためにしっかりと患者さんと話し合う診療”は、皆無でした。IPSGで学び大学病院で実践していた診療と町の歯医者さんの治療が、あまりにもかけ離れていて、正直に言うと、そのあまりのギャップに悔し涙を流したこともあります。
いくつかの歯科医院で勤務医を経験した後、いとこが院長を務める歯科医院でお世話になりました。そこでは、ある程度自由にさせてもらい、開業に向けてよい経験をさせて頂きました。院長スタッフや私の話に耳を傾けてくれた患者さん皆様にとても感謝しています(遠方にもかかわらず、引き続き来院して頂いている皆様のお顔を拝見するたびにとても幸せな気持ちになります。いつもありがとうございます)。しかしというかやはり、
- 地元で社会に貢献したい
- この世を去る間際まで、大好きな美味しいものを何でも食べられる幸せな人生を広めたい
- 環境や設備などを含めて、本当に自分の目指す歯科医療を実現するには、自分の医院を築く必要がある
という思いが強くなって、あらやしき歯科医院を開院しました。
あらやしき歯科医院は、安心・安全で衛生的な環境を作るための設備、再現性の高い良い仕事を安定的に行うための道具や(病院らしくない)安心して落ち着ける家庭的な雰囲気の内装などなど。私が歯科医師になってから12年間にわたって勉強し経験してきた知識をもとに『自分だったらこんな歯科医院に通いたい!』という思いを実現しました。
かみ合わせ治療や予防補綴によって『大きな歯科治療は人生で一度きり』を目指し、その後、歯科衛生士の活躍によって『生涯にわたって歯と口腔から全身の健康を守っていく』ことを実践する歯科医院として歩んでいきたいと思います。日々是研鑽。一所懸命に努めてまいります。何卒よろしくお願いいたします。
歯周病は怖くない!? ― たった4つの"S"を理解するだけで
歯周病はとても怖い病気です。
・大切な歯を失うことになります
・全身の様々な臓器に影響を及ぼします(生活習慣病の原因となる慢性炎症巣)
でも、もしかしたら、あなたは「私には関係ない・自分は大丈夫」と他人事のように思っていませんか?
全人類の共通課題。歯周病の特徴は、4つのSで説明することができます。
●歯周病の「4S」とは?
① Silent disease 『サイレント・ディジーズ』
(silent=静か、disease=病気)
② Social disease 『ソーシャル・ディジーズ』
(social=社会、disease=病気)
③ Slowly progress 『スローリー・プログレス』
(slowly=ゆっくり、progress=進展)
④ Self controllable 『セルフ・コントローラブル』
(self=自己、controllable=制御可能な)
では、ひも解いていきましょう。①の『サイレント・ディジーズ』とは、静かな病気。つまり、ほとんど自覚症状なく進行してしまう病気です。虫歯のように「突然すごく痛い!」なんてことは、ほとんど起こりません。
ほとんど痛みを伴わないからこそ、なかなか病気を自覚することができないのです。そのため多くの人が放置して「あれっ!なんかまずいのかなぁ?」と自覚した時には、ほとんど手遅れ(いつ歯を失ってもおかしくない)という事態になります。知らず知らずのうちにだんだん症状が進んでしまいます。しかも糖尿病、心疾患や脳血管疾患などが発症したとしても、歯周病が原因だと見破られることなく、さらによくない結果を招く恐れがあります(歯周炎の影響でインスリンの働きが阻害されて糖尿病が悪化します・心筋梗塞で亡くなった方を解剖すると心臓から口腔内細菌の塊が見つかります・脳動脈瘤の中からも歯周病の細菌が見つかります)。
②の『ソーシャル・ディジーズ』は、社会的な病気。歯周病は決して特殊な病気ではありません。日本人は40代で約80%が、歯周病におかされているというデータがあります。さらに、ギネスブックには「全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない」と記載されています。歯周病は、我々人類全体の問題であって、決して他人事ではありません。それほど普通に誰もがかかってしまう病気なのです。なので、「私は大丈夫」なんて思っている人ほど危険です。
だいぶ怖い話になってしまいましたね。③の『スローリー・プログレス』とは、病気の進行がきわめてゆっくりであるということを表しています。すぐには症状が出ないので、なかなか自覚することがありません。
お口のお手入れをおろそかにしていても、20代ではあまり大きな変化はないかもしれません。しかし、30代・40代とお手入れの悪い状態が長く続けば続くほど、歯周病が進行し、歯を支えている骨がなくなり、グラグラして、くさい膿が歯ぐきから滲み出てきます。食事がしづらくなり、やがて歯を失います。当然、その先には全身への弊害も待ち受けています。
歯周病は、誰かれかまわず、こっそり忍び寄って来て、じわじわとその勢力を伸ばし、やがては全身に広がっていく、恐ろしい病気であることをしっかりと覚えておいてください。
ここまでかなり憂鬱な話になってしまいましたが、希望はあります。④の『セルフ・コントローラブル』とは、歯周病は自分でコントロールできますよ、ということです。毎日、歯のケアをきちんとして、定期的に歯科医院でメインテナンスしていけば、歯周病は予防することができるのです。歯周病は、歯周病原性細菌に起因するバイオフィルム感染症です。ご家庭と歯科医院で、感染症予防対策を計画的に行えば、未然に防げる病気です。
「何ともない・痛くない・悪くなってる気がしない」なんて言って放って置くと、いつの間にか取り返しのつかないことになります。ホントです。
しっかりと歯周病予防対策・歯科医院での定期的なメインテナンスを実践するために、歯科医院に予約の連絡をしてください。
顕微鏡を使わないと見ることのできない細菌を除去するためには、ご家庭でのお手入れだけでは不十分なので、定期的なプロフェッショナルケアが必要です。
「何ともない・痛くない・悪くなってる気がしない」そんな当たり前の毎日・楽しい毎日を保っていくために、1年間の中のほんの何日かだけは、歯のメインテナンスにために歯科医院に行く時間を作るべきなのです。
今すぐ歯科医院に予約の電話を掛けましょう。あなたの歯を守れるのは、あなたの行動だけしかありません。
・大切な歯を失うことになります
・全身の様々な臓器に影響を及ぼします(生活習慣病の原因となる慢性炎症巣)
でも、もしかしたら、あなたは「私には関係ない・自分は大丈夫」と他人事のように思っていませんか?
全人類の共通課題。歯周病の特徴は、4つのSで説明することができます。
●歯周病の「4S」とは?
① Silent disease 『サイレント・ディジーズ』
(silent=静か、disease=病気)
② Social disease 『ソーシャル・ディジーズ』
(social=社会、disease=病気)
③ Slowly progress 『スローリー・プログレス』
(slowly=ゆっくり、progress=進展)
④ Self controllable 『セルフ・コントローラブル』
(self=自己、controllable=制御可能な)
では、ひも解いていきましょう。①の『サイレント・ディジーズ』とは、静かな病気。つまり、ほとんど自覚症状なく進行してしまう病気です。虫歯のように「突然すごく痛い!」なんてことは、ほとんど起こりません。
ほとんど痛みを伴わないからこそ、なかなか病気を自覚することができないのです。そのため多くの人が放置して「あれっ!なんかまずいのかなぁ?」と自覚した時には、ほとんど手遅れ(いつ歯を失ってもおかしくない)という事態になります。知らず知らずのうちにだんだん症状が進んでしまいます。しかも糖尿病、心疾患や脳血管疾患などが発症したとしても、歯周病が原因だと見破られることなく、さらによくない結果を招く恐れがあります(歯周炎の影響でインスリンの働きが阻害されて糖尿病が悪化します・心筋梗塞で亡くなった方を解剖すると心臓から口腔内細菌の塊が見つかります・脳動脈瘤の中からも歯周病の細菌が見つかります)。
②の『ソーシャル・ディジーズ』は、社会的な病気。歯周病は決して特殊な病気ではありません。日本人は40代で約80%が、歯周病におかされているというデータがあります。さらに、ギネスブックには「全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない」と記載されています。歯周病は、我々人類全体の問題であって、決して他人事ではありません。それほど普通に誰もがかかってしまう病気なのです。なので、「私は大丈夫」なんて思っている人ほど危険です。
だいぶ怖い話になってしまいましたね。③の『スローリー・プログレス』とは、病気の進行がきわめてゆっくりであるということを表しています。すぐには症状が出ないので、なかなか自覚することがありません。
お口のお手入れをおろそかにしていても、20代ではあまり大きな変化はないかもしれません。しかし、30代・40代とお手入れの悪い状態が長く続けば続くほど、歯周病が進行し、歯を支えている骨がなくなり、グラグラして、くさい膿が歯ぐきから滲み出てきます。食事がしづらくなり、やがて歯を失います。当然、その先には全身への弊害も待ち受けています。
歯周病は、誰かれかまわず、こっそり忍び寄って来て、じわじわとその勢力を伸ばし、やがては全身に広がっていく、恐ろしい病気であることをしっかりと覚えておいてください。
ここまでかなり憂鬱な話になってしまいましたが、希望はあります。④の『セルフ・コントローラブル』とは、歯周病は自分でコントロールできますよ、ということです。毎日、歯のケアをきちんとして、定期的に歯科医院でメインテナンスしていけば、歯周病は予防することができるのです。歯周病は、歯周病原性細菌に起因するバイオフィルム感染症です。ご家庭と歯科医院で、感染症予防対策を計画的に行えば、未然に防げる病気です。
「何ともない・痛くない・悪くなってる気がしない」なんて言って放って置くと、いつの間にか取り返しのつかないことになります。ホントです。
しっかりと歯周病予防対策・歯科医院での定期的なメインテナンスを実践するために、歯科医院に予約の連絡をしてください。
顕微鏡を使わないと見ることのできない細菌を除去するためには、ご家庭でのお手入れだけでは不十分なので、定期的なプロフェッショナルケアが必要です。
「何ともない・痛くない・悪くなってる気がしない」そんな当たり前の毎日・楽しい毎日を保っていくために、1年間の中のほんの何日かだけは、歯のメインテナンスにために歯科医院に行く時間を作るべきなのです。
今すぐ歯科医院に予約の電話を掛けましょう。あなたの歯を守れるのは、あなたの行動だけしかありません。
つらい人生の出来事 -歯を失ったら、、、それは離婚に次ぐショック- 咬み合わせ治療・テレスコープ義歯・入れ歯・予防歯科で健康増進するあらやしき歯科医院
歯を失って入れ歯を入れることに対する精神的な打撃は、とても大きく、
離婚のつらさに次ぐくらいのショックだといわれています(ノルウェーのアンケート調査*)。
歯の役割は、精神面にも大きく影響することが示唆されています。
歯を失う人生と歯を失わない人生では、あなたはどちらが良いですか?
予防・メインテナンスをきちんとしていけば、歯を失うリスクは大幅に低減できます。
「今は何ともない・歯科医院に行く必要がない」などと言って歯のメインテナンスを怠っていると、
ある日突然、大きな喪失感・つらい思いをすることになるかもしれません。
すでに入れ歯になってしまった方は、噛めない、痛い、食べられないゆるい入れ歯でさみしい思いをするよりも、
ドイツ式のしっかりとした入れ歯・テレスコープ義歯でなんでもおいしいく食べ、明るく楽しく人生の円熟期を満喫しましょう。
* Haugejorden, O., Rise, J., Klock, K.S.:Norwegian adults' perceived need forcoping skills to adjust to dental andnon-dental life events.CommunityDent. Oral Epidemiol., 21: 57-61,1993.
離婚のつらさに次ぐくらいのショックだといわれています(ノルウェーのアンケート調査*)。
歯の役割は、精神面にも大きく影響することが示唆されています。
歯を失う人生と歯を失わない人生では、あなたはどちらが良いですか?
予防・メインテナンスをきちんとしていけば、歯を失うリスクは大幅に低減できます。
「今は何ともない・歯科医院に行く必要がない」などと言って歯のメインテナンスを怠っていると、
ある日突然、大きな喪失感・つらい思いをすることになるかもしれません。
すでに入れ歯になってしまった方は、噛めない、痛い、食べられないゆるい入れ歯でさみしい思いをするよりも、
ドイツ式のしっかりとした入れ歯・テレスコープ義歯でなんでもおいしいく食べ、明るく楽しく人生の円熟期を満喫しましょう。
* Haugejorden, O., Rise, J., Klock, K.S.:Norwegian adults' perceived need forcoping skills to adjust to dental andnon-dental life events.CommunityDent. Oral Epidemiol., 21: 57-61,1993.
歯科医院の器具の洗浄が手洗いで十分だと思っていませんか? 衛生環境を重視するあらやしき歯科医院 神奈川県 藤沢 鵠沼 片瀬
まだまだ、歯科用器具の洗浄は、手洗いが一般的のようですが・・・。
手洗いでは、ていねいにするほど時間をとられ、その間かかりきりになってしまいます。忙しい時にはつい手間を惜しんだり・・・。洗う人によって洗浄効果に大きなばらつきが出てしまいます。結果の個人差が大きく、一定した洗浄水準を維持できません。複雑な構造や中空部を持った歯科用器具は、手洗いだけでは内側まで洗浄できません。また、歯科用器具は先端の鋭利なものが多く、手洗い洗浄中にケガをしてしまうことがあります。そのケガには感染の危険を伴います。
洗浄を高いレベルで標準化するクリーンで安全な洗浄装置
誰でも簡単な操作で常に一定した高い洗浄効果が得られます。洗浄中により大切な他の仕事を進められます。外側はもちろん内部まで、ポンプから発生する水流が、付着した汚れを徹底的に洗浄/除菌します。また、ケガや感染のリスクを大幅に軽減できるので、安全で衛生的に洗浄できます。
VarioTDというシステムが搭載されており、60℃を超えると凝固してしまう血液や唾液といったタンパク質を凝固させずに確実に洗浄します。その後、弱アルカリ性の専用洗浄剤で洗浄・すすぎを行い、すべての汚染を効果的に落とすことができます。洗浄の最終行程では、93℃で除菌を行なっています。
さすが、お掃除大国ドイツ。ミーレ社は、家庭用高性能食洗機・掃除機などの家電や調理機器でもおなじみですね。
手洗いでは、ていねいにするほど時間をとられ、その間かかりきりになってしまいます。忙しい時にはつい手間を惜しんだり・・・。洗う人によって洗浄効果に大きなばらつきが出てしまいます。結果の個人差が大きく、一定した洗浄水準を維持できません。複雑な構造や中空部を持った歯科用器具は、手洗いだけでは内側まで洗浄できません。また、歯科用器具は先端の鋭利なものが多く、手洗い洗浄中にケガをしてしまうことがあります。そのケガには感染の危険を伴います。
洗浄を高いレベルで標準化するクリーンで安全な洗浄装置
誰でも簡単な操作で常に一定した高い洗浄効果が得られます。洗浄中により大切な他の仕事を進められます。外側はもちろん内部まで、ポンプから発生する水流が、付着した汚れを徹底的に洗浄/除菌します。また、ケガや感染のリスクを大幅に軽減できるので、安全で衛生的に洗浄できます。
VarioTDというシステムが搭載されており、60℃を超えると凝固してしまう血液や唾液といったタンパク質を凝固させずに確実に洗浄します。その後、弱アルカリ性の専用洗浄剤で洗浄・すすぎを行い、すべての汚染を効果的に落とすことができます。洗浄の最終行程では、93℃で除菌を行なっています。
- 誰でも簡単に高い洗浄効果を得られる
- 器具の内部までしっかり洗浄できる
- 感染のリスクを大幅に軽減する
さすが、お掃除大国ドイツ。ミーレ社は、家庭用高性能食洗機・掃除機などの家電や調理機器でもおなじみですね。
徐々にお口のトラブルが進行していませんか? ‐歯のトラブルのメカニズム・オーバーローディング‐ 鵠沼 歯科 あらやしき歯科医院
ある日突然、今まで何ともなく使っていた道具や機械類が・・・。金属疲労によって壊れてしまう。金属部品が破断してしまう。
ある日突然、毎日何ともなく利用していた道路が・・・。地面の土の重みや道路を走る車・トラックの重みに耐えられなくなって、長年頑張った水道管が破裂する。下水管が壊れて道路が陥没する。
歯や顎口腔系の問題も、それまでに掛かっていた過負荷が原因となって、ある日突然に発生します。
なんとなく噛みにくい・なんとなくお口をあいた時に違和感がある・なんとなく歯がしみる・なんとなく入れ歯が噛みにくい・なんとなく・・・。
このように、大問題が発生する前になんとなくの予兆は出ています。しかし「たいしたことはない・忙しいし・我慢できる」ということを繰り返しているうちに、そのうち忘れてしまう。そして、その時はある日突然訪れるのです。
家も車も仕事の道具もインフラもお口と全身の健康も、安心・安全で長く良い状態を保つためには
1. 長期使用を十分に考慮して、可能な限りよい状態を作ること
2. 定期的な点検/整備/メインテナンス
がとても重要です。
歯やお口と全身の健康を長く良い状態で保っていくためには、細菌感染のコントロールと咬み合わせ/歯にかかる力のバランスをコントロールすることが課題となります。
ある日突然、毎日何ともなく利用していた道路が・・・。地面の土の重みや道路を走る車・トラックの重みに耐えられなくなって、長年頑張った水道管が破裂する。下水管が壊れて道路が陥没する。
歯や顎口腔系の問題も、それまでに掛かっていた過負荷が原因となって、ある日突然に発生します。
なんとなく噛みにくい・なんとなくお口をあいた時に違和感がある・なんとなく歯がしみる・なんとなく入れ歯が噛みにくい・なんとなく・・・。
このように、大問題が発生する前になんとなくの予兆は出ています。しかし「たいしたことはない・忙しいし・我慢できる」ということを繰り返しているうちに、そのうち忘れてしまう。そして、その時はある日突然訪れるのです。
疲労破壊はある日突然に・・・
家も車も仕事の道具もインフラもお口と全身の健康も、安心・安全で長く良い状態を保つためには
1. 長期使用を十分に考慮して、可能な限りよい状態を作ること
2. 定期的な点検/整備/メインテナンス
がとても重要です。
歯やお口と全身の健康を長く良い状態で保っていくためには、細菌感染のコントロールと咬み合わせ/歯にかかる力のバランスをコントロールすることが課題となります。
お口の機能は生活機能 -木を見て森を見ず- 藤沢駅から江ノ電で鵠沼駅へ あらやしき歯科医院
あなたは、毎年のように歯で悩まされながら徐々に歯を失って食べるものに不自由する生活を送りたいですか?
それとも、歯の心配をすることなくずっとおいしく何でも食べられる生活にしたいですか?
むし歯で歯に穴が開いたり、歯を失ってしまったら、その欠損の大きさに合わせてさまざまな方法で機能回復に努めます。小さな詰め物から総入れ歯まで、材料や方法は多種多様です。
歯科治療では“かみ合わせ”が重要な要素になります。歯にかかる力のバランスが悪いと歯が壊れたり、顎の関節に影響が出たり、平衡感覚や全身のバランスを失うこともあります。病気の原因や良好な予後に関連しますので、ただ「無くなったところを補えばよい」というものではありません。
歯科領域は、摂食・咀嚼・嚥下だけでなく、発音・構音・会話や呼吸、審美性・感情表現などのコミュニケーションに関する要素、脳への刺激・ストレス発散・力の発生…など、多くの機能と結びついています。
1本の歯を一所懸命に治療することは、もちろん大事です。しかし、1本の歯は、これらの機能を構成する1つのパーツにすぎないのです。全体の機能やバランスを見て局所の修復を行うことが重要です。
では、物理的な力によって歯を失ってしまうことを防ぎ、安定した状態を長く保つにはどうすれば良いでしょうか?
あごの運動と歯の位置関係のバランスを確認する必要があります。
頭の基準をとってあごの動きを再現する装置にお口の模型をつけます。そうすると“あごの閉じたい位置”と“歯の噛みたい位置”のズレや“前歯と奥歯の役割分担”がどうなっているか?などいろいろなことが診てとれます。かみ合わせに関する十分な診査・診断を行って初めて、治療計画が立案できるのです。
ずっと歯医者に通っているのに、毎度行き当たりばったりの部分的な治療で、一時は良くなったように感じても、年を追うごとにお口の状況が悪くなってしまう。そのような経験をしていませんか?
歯科治療を成功させ長持ちさせるには“細菌感染の除去”と“いかにして歯にかかる力をコントロールするか?”が重要です。
そのためには、十分な診査が欠かせません。
お口の機能は『生活機能』です。単なる歯の数合わせではなく、顎口腔系が持つ運動や機能などの全体のバランスを考えた治療が大切です。
歯科医院は『問題点を明確化し、集中的に治療して、再治療の無いように予防していく』ために利用しましょう!
それとも、歯の心配をすることなくずっとおいしく何でも食べられる生活にしたいですか?
むし歯で歯に穴が開いたり、歯を失ってしまったら、その欠損の大きさに合わせてさまざまな方法で機能回復に努めます。小さな詰め物から総入れ歯まで、材料や方法は多種多様です。
歯科治療では“かみ合わせ”が重要な要素になります。歯にかかる力のバランスが悪いと歯が壊れたり、顎の関節に影響が出たり、平衡感覚や全身のバランスを失うこともあります。病気の原因や良好な予後に関連しますので、ただ「無くなったところを補えばよい」というものではありません。
歯科領域は、摂食・咀嚼・嚥下だけでなく、発音・構音・会話や呼吸、審美性・感情表現などのコミュニケーションに関する要素、脳への刺激・ストレス発散・力の発生…など、多くの機能と結びついています。
1本の歯を一所懸命に治療することは、もちろん大事です。しかし、1本の歯は、これらの機能を構成する1つのパーツにすぎないのです。全体の機能やバランスを見て局所の修復を行うことが重要です。
では、物理的な力によって歯を失ってしまうことを防ぎ、安定した状態を長く保つにはどうすれば良いでしょうか?
あごの運動と歯の位置関係のバランスを確認する必要があります。
頭の基準をとってあごの動きを再現する装置にお口の模型をつけます。そうすると“あごの閉じたい位置”と“歯の噛みたい位置”のズレや“前歯と奥歯の役割分担”がどうなっているか?などいろいろなことが診てとれます。かみ合わせに関する十分な診査・診断を行って初めて、治療計画が立案できるのです。
ずっと歯医者に通っているのに、毎度行き当たりばったりの部分的な治療で、一時は良くなったように感じても、年を追うごとにお口の状況が悪くなってしまう。そのような経験をしていませんか?
歯科治療を成功させ長持ちさせるには“細菌感染の除去”と“いかにして歯にかかる力をコントロールするか?”が重要です。
そのためには、十分な診査が欠かせません。
お口の機能は『生活機能』です。単なる歯の数合わせではなく、顎口腔系が持つ運動や機能などの全体のバランスを考えた治療が大切です。
歯科医院は『問題点を明確化し、集中的に治療して、再治療の無いように予防していく』ために利用しましょう!
顎関節症の診断と治療 神奈川 藤沢 オクルージョンのあらやしき歯科医院
(日本ではあまり知られていませんが)顎関節症の診断治療は、ドイツのチュービンゲン大学のヴィリー・シュルテ教授によって確立・システム化されています。ヨーロッパでは、ドイツのマールブルグ大学のLotzmann教授やオーストリア/ウィーンのSlavicek教授などの多くの歯科医師が、咬み合わせからのアプローチで顎関節症を治療しています。
当院では、かみ合わせの安定と筋機能療法を基本としたシュルテ教授の顎関節症の治療方針に則った治療に取り組んでいます。
もちろん顎関節症の原因はかみ合わせだけとは限りません。咬み合わせに関する詳細な診査を行い、まずは歯科医院・歯科医療で対応可能かどうか?原因が歯科領域にあれば、どこが原因でどのような治療が行えるか?ということを診断し、皆様お一人おひとりに合わせた治療計画を立てることが必要です。
・口を開くたびに違和感がある
・口が開かない・開きにくい
・顎に痛みがある
・顎・耳の前から音が鳴る
・顎に違和感があるが、どこに行けばいいのか分からずに放置してしまっている
なにか思い当たることがあれば、いつでもご相談ください。
当院では、かみ合わせの安定と筋機能療法を基本としたシュルテ教授の顎関節症の治療方針に則った治療に取り組んでいます。
もちろん顎関節症の原因はかみ合わせだけとは限りません。咬み合わせに関する詳細な診査を行い、まずは歯科医院・歯科医療で対応可能かどうか?原因が歯科領域にあれば、どこが原因でどのような治療が行えるか?ということを診断し、皆様お一人おひとりに合わせた治療計画を立てることが必要です。
・口を開くたびに違和感がある
・口が開かない・開きにくい
・顎に痛みがある
・顎・耳の前から音が鳴る
・顎に違和感があるが、どこに行けばいいのか分からずに放置してしまっている
なにか思い当たることがあれば、いつでもご相談ください。
クラスプ義歯とは? なぜバネ式の入れ歯ではダメなのか? 残念な日本の部分入れ歯事情 藤沢 片瀬 あらやしき歯科医院
クラスプとは、部分入れ歯と残っている歯をつなぎとめてお口の中に維持するための装置です。強靭で弾性に富む金属線で支台歯の歯冠をとりまき、緊密に適合させた環であって、その一部は歯頸部寄りのアンダーカット域にはいり、括約力と摩擦抵抗によって脱離や動揺に抵抗し維持力を発揮します。
しかし、クラスプを掛けた自分の残っている歯を引き抜いてしまう作用があるので、他の国では既に使用されていない方法です。
Zahnärztliche Prothetik. 歯科補綴学
ドイツのKiel大学のKarlheinz Körber教授が著した1975年に出版された補綴学の教科書です。補綴学は、歯に被せる冠や入れ歯についての学問です。この教科書は、日本でも1982年に訳書が出されています。
この“歯科補綴学”の教科書の中には、クラスプ義歯がいかにダメな入れ歯なのか?静力学的にも動力学的にも長期間安定して機能を維持できないだけでなく、鉤歯(残っている自分の歯)を引き抜いてダメにしてしまう。ということを様々なシェーマを用いて詳しく解説しています。
簡単にまとめると、クラスプと呼ばれる入れ歯のバネは、歯を引き抜いてしまう作用が生じます。
このように、40年以上も前に、すでにクラスプの入れ歯は否定されているのです。そして、ドイツの大学ではクラスプの義歯は教えていません。
しかし、日本では、未だに保険の入れ歯はクラスプの義歯しか作れません。大学教育でも、他の国では既に用いられていないダメな方法しか教えていません。なので、自費診療・保険外の入れ歯でもクラスプの入れ歯しか知らないし作れない歯科医師や歯科技工士がほとんどです(ノンクラスプデンチャーはノンメタルクラスプであって、本質的にはクラスプ義歯です。磁性アタッチメントは磁力という新しいマイクロトラウマによって歯をダメにします)。
ドイツでは、残っている自分の歯がダメになってしまうことが無いように、長期間安定して機能が発揮されるように、という発想でテレスコープ義歯が開発されて、現在も用いられているのです。
義歯は、残っている自分の歯を守って長期間安定して使用できること。歯を失ってしまう前に近いくらいなんでも良く噛めること。が重要です。
クラスプ式の入れ歯では、なんだか上手にしゃべれない、思い切り笑ったら外れちゃうかも、あれもこれも食べられない。
家族団らん、会食、旅行、歌などの楽しみなこと、やりたいことがたくさんあるはずなのに、いつも不安で躊躇してしまう。心から楽しめない。あきらめてしまう。
そんな悲しい残念な経験をしていませんか?
よく噛んで、明るい笑顔で、楽しくおしゃべりする!
健康的で楽しい暮らしは、義歯でも築くことが可能です。
当院はドイツ式の入れ歯「テレスコープシステム」で、そんな本来のあなたの姿を取り戻すサポートをいたします。
しかし、クラスプを掛けた自分の残っている歯を引き抜いてしまう作用があるので、他の国では既に使用されていない方法です。
Zahnärztliche Prothetik. 歯科補綴学
ドイツのKiel大学のKarlheinz Körber教授が著した1975年に出版された補綴学の教科書です。補綴学は、歯に被せる冠や入れ歯についての学問です。この教科書は、日本でも1982年に訳書が出されています。
この“歯科補綴学”の教科書の中には、クラスプ義歯がいかにダメな入れ歯なのか?静力学的にも動力学的にも長期間安定して機能を維持できないだけでなく、鉤歯(残っている自分の歯)を引き抜いてダメにしてしまう。ということを様々なシェーマを用いて詳しく解説しています。
簡単にまとめると、クラスプと呼ばれる入れ歯のバネは、歯を引き抜いてしまう作用が生じます。
このように、40年以上も前に、すでにクラスプの入れ歯は否定されているのです。そして、ドイツの大学ではクラスプの義歯は教えていません。
しかし、日本では、未だに保険の入れ歯はクラスプの義歯しか作れません。大学教育でも、他の国では既に用いられていないダメな方法しか教えていません。なので、自費診療・保険外の入れ歯でもクラスプの入れ歯しか知らないし作れない歯科医師や歯科技工士がほとんどです(ノンクラスプデンチャーはノンメタルクラスプであって、本質的にはクラスプ義歯です。磁性アタッチメントは磁力という新しいマイクロトラウマによって歯をダメにします)。
ドイツでは、残っている自分の歯がダメになってしまうことが無いように、長期間安定して機能が発揮されるように、という発想でテレスコープ義歯が開発されて、現在も用いられているのです。
義歯は、残っている自分の歯を守って長期間安定して使用できること。歯を失ってしまう前に近いくらいなんでも良く噛めること。が重要です。
クラスプ式の入れ歯では、なんだか上手にしゃべれない、思い切り笑ったら外れちゃうかも、あれもこれも食べられない。
家族団らん、会食、旅行、歌などの楽しみなこと、やりたいことがたくさんあるはずなのに、いつも不安で躊躇してしまう。心から楽しめない。あきらめてしまう。
そんな悲しい残念な経験をしていませんか?
よく噛んで、明るい笑顔で、楽しくおしゃべりする!
健康的で楽しい暮らしは、義歯でも築くことが可能です。
当院はドイツ式の入れ歯「テレスコープシステム」で、そんな本来のあなたの姿を取り戻すサポートをいたします。
ドイツ式の入れ歯 テレスコープシステム 良く噛める入れ歯 神奈川県藤沢市片瀬 あらやしき歯科医院
世界中でも入れ歯の技術が最も進んでいるといわれるドイツで伝統的に使われている部分入れ歯。ドイツ人の気質そのものとも思える、合理的で堅固、質実剛健で精度の高いとても優れた入れ歯。それが「テレスコープ」です。
歯科先進国ドイツでは、ほとんどの入れ歯治療に「テレスコープシステム」で対応しています。テレスコープの入れ歯は1886年に始まり120年以上の歴史を持ち、その間ずっと改良・進化を続けてきました。特定の歯に負担をかけることなく入れ歯を固定できる、非常に精密で歴史のある入れ歯として世界的に信頼されています。
非常に精密な二重冠構造で、はめ込み式の装置を使った入れ歯です。質の高い、長持ちする治療を求めるドイツで生まれた入れ歯なので、基本的には、一度作ったら新たに作り直すことなく、お口の中の経年変化に合わせて修理・修正しながらずっと使用することができます。ドイツには「わが家は安物を買うほどお金持ちではない」という格言があるといいます。「質」のいいものは費用が高いけど長持ちし、新しく同様のものを何回か買い換えることを考えれば返って「安くつくのだ!」ということです。良い物を選んで買って、長く使うのがドイツ人の生き方となっています。
テレスコープシステムにはいくつもの種類がありますが、リーゲルテレスコープ・コーヌステレスコープ・レジリエンツテレスコープの3つの方法でほとんどすべての症例に対応することが可能です。
テレスコープシステムにはいくつもの種類がありますが、リーゲルテレスコープ・コーヌステレスコープ・レジリエンツテレスコープの3つの方法でほとんどすべての症例に対応することが可能です。
歯科から予防するタンパク質低栄養とサルコペニア肥満 ー歯科医療が健康寿命を延伸させるー あらやしき歯科医院
何でも噛める状態と嚥下機能は、全身の健康を保つうえで、最も重要なポイントとなります。
実は、栄養不足・低栄養は、誰にでも起こる可能性があるんです!
低栄養には「カロリー低栄養」と「たんぱく質低栄養」があります。
カロリー低栄養は、飢餓状態です。低血糖になるとグルコースセンサーが「食べなさい」という信号を出すので、食べ物があふれる日本では起こりにくい栄養失調です。
たんぱく質低栄養は、咀嚼力や嚥下機能が低下することで起こります。先進国の栄養失調は「たんぱく質不足」のことです。
たんぱく質低栄養になると、
・ 赤血球を作る材料の減少:貧血
・ 筋肉や骨の減少に伴う運動機能の低下:転倒→骨折/ロコモ・疲れやすい
・ タンパク質不足による皮膚の異常:浮腫・褥瘡
・ 免疫力の低下による感染症:肺炎・結核・日和見感染
さらには、
・ 体力低下の悪循環による疾病の悪化
・ 血管を作る材料が少ないことによる脳出血のリスク上昇
・ 生活自立度の低下に伴う要介護の必要性上昇
などが起こり、快適で当たり前の日常生活をおびやかします。
タンパク質は、筋肉、内臓や骨などの身体をつくり、維持するうえで欠かせない栄養素です。
咀嚼力・嚥下機能と栄養摂取
歯が痛い・歯の本数が減ってしまった・入れ歯が合わない…という状態だと、食品多様性が低下します。噛めない・食べられない食品が増えて、噛まずに飲み込める柔らかい食品ばかり食べるようになってしまいます。
最も手軽に摂取できる柔らかい食品は炭水化物です。炭水化物過多になって、タンパク質が不足します。炭水化物は単なるエネルギーで、タンパク質、脂質、ビタミンやミネラルのような欠乏症はありません。成長期の子供は多量のエネルギー多量の炭水化物が必要ですが、大人はタンパク質と脂質を中心に1日の必要エネルギーを摂取し、不足した分を炭水化物で補うのが基本です。
うどんやおかゆは咬まずに飲めます。噛めない・食が細くなったと言って、おにぎりや菓子パン、うどんやスパゲッティ、マッシュしたポテトやおかゆ、ばっかりを食べていては、まずいことになります。エネルギーは過剰摂取して太っている(メタボ)。だけど、たんぱく質低栄養で栄養失調状態(サルコペニア肥満)。ということになってしまいます。
「サルコペニア肥満」は、サルコペニアのみ、または肥満のみの状態と比べて生活習慣病と運動器疾患リスクが高いことが明らかとなっています(高血圧リスク:男性1.7倍、女性2.3倍・低体力リスク:男性3.0倍、女性5.9倍高い)。ロコモティブシンドロームや要介護になってから何かに取り組み始めたのでは遅すぎると思います。
歯が悪い・歯が少ない状態や口腔周囲筋の衰えによる嚥下機能の低下は、先進国の栄養失調を招き、QOL(クオリティ オブ ライフ)が著しく低下します。
健康で快適な当たり前の生活を維持するためには、
・ そもそも歯を失わないように、歯科治療を受けて予防歯科を継続する
・ 歯を失ってしまったら、何でも噛めるしっかりとした入れ歯を作って食品多様性を増加させる
・ 口腔周囲筋のトレーニングを継続して、嚥下機能を向上・維持させる
ということを日常的に意識することが、本当に重要です!
全身の健康を増進・向上及び維持していくためには、歯科医療/口腔保健リテラシーが最重要です!
年齢とともに一日に必要とされるエネルギー量は減少しますが、筋肉量や骨量を保ち、健康を維持するためには、高齢者でも多くの栄養素を必要としています。
20歳と70歳の一日の栄養所要量を比較すると、一日に必要とされる総エネルギー量は減少しますが、タンパク質は筋肉(内臓を含む)や骨量を保ち健康を維持するために、同量を必要とします。
年齢とともに主食は減らし、主菜は若い時と同様に口にする必要があるのです。
実は、栄養不足・低栄養は、誰にでも起こる可能性があるんです!
低栄養には「カロリー低栄養」と「たんぱく質低栄養」があります。
カロリー低栄養は、飢餓状態です。低血糖になるとグルコースセンサーが「食べなさい」という信号を出すので、食べ物があふれる日本では起こりにくい栄養失調です。
たんぱく質低栄養は、咀嚼力や嚥下機能が低下することで起こります。先進国の栄養失調は「たんぱく質不足」のことです。
たんぱく質低栄養になると、
・ 赤血球を作る材料の減少:貧血
・ 筋肉や骨の減少に伴う運動機能の低下:転倒→骨折/ロコモ・疲れやすい
・ タンパク質不足による皮膚の異常:浮腫・褥瘡
・ 免疫力の低下による感染症:肺炎・結核・日和見感染
さらには、
・ 体力低下の悪循環による疾病の悪化
・ 血管を作る材料が少ないことによる脳出血のリスク上昇
・ 生活自立度の低下に伴う要介護の必要性上昇
などが起こり、快適で当たり前の日常生活をおびやかします。
タンパク質は、筋肉、内臓や骨などの身体をつくり、維持するうえで欠かせない栄養素です。
咀嚼力・嚥下機能と栄養摂取
歯が痛い・歯の本数が減ってしまった・入れ歯が合わない…という状態だと、食品多様性が低下します。噛めない・食べられない食品が増えて、噛まずに飲み込める柔らかい食品ばかり食べるようになってしまいます。
最も手軽に摂取できる柔らかい食品は炭水化物です。炭水化物過多になって、タンパク質が不足します。炭水化物は単なるエネルギーで、タンパク質、脂質、ビタミンやミネラルのような欠乏症はありません。成長期の子供は多量のエネルギー多量の炭水化物が必要ですが、大人はタンパク質と脂質を中心に1日の必要エネルギーを摂取し、不足した分を炭水化物で補うのが基本です。
うどんやおかゆは咬まずに飲めます。噛めない・食が細くなったと言って、おにぎりや菓子パン、うどんやスパゲッティ、マッシュしたポテトやおかゆ、ばっかりを食べていては、まずいことになります。エネルギーは過剰摂取して太っている(メタボ)。だけど、たんぱく質低栄養で栄養失調状態(サルコペニア肥満)。ということになってしまいます。
「サルコペニア肥満」は、サルコペニアのみ、または肥満のみの状態と比べて生活習慣病と運動器疾患リスクが高いことが明らかとなっています(高血圧リスク:男性1.7倍、女性2.3倍・低体力リスク:男性3.0倍、女性5.9倍高い)。ロコモティブシンドロームや要介護になってから何かに取り組み始めたのでは遅すぎると思います。
歯が悪い・歯が少ない状態や口腔周囲筋の衰えによる嚥下機能の低下は、先進国の栄養失調を招き、QOL(クオリティ オブ ライフ)が著しく低下します。
健康で快適な当たり前の生活を維持するためには、
・ そもそも歯を失わないように、歯科治療を受けて予防歯科を継続する
・ 歯を失ってしまったら、何でも噛めるしっかりとした入れ歯を作って食品多様性を増加させる
・ 口腔周囲筋のトレーニングを継続して、嚥下機能を向上・維持させる
ということを日常的に意識することが、本当に重要です!
全身の健康を増進・向上及び維持していくためには、歯科医療/口腔保健リテラシーが最重要です!
年齢とともに一日に必要とされるエネルギー量は減少しますが、筋肉量や骨量を保ち、健康を維持するためには、高齢者でも多くの栄養素を必要としています。
20歳と70歳の一日の栄養所要量を比較すると、一日に必要とされる総エネルギー量は減少しますが、タンパク質は筋肉(内臓を含む)や骨量を保ち健康を維持するために、同量を必要とします。
年齢とともに主食は減らし、主菜は若い時と同様に口にする必要があるのです。